
最終更新日:2025年5月22日
インフルエンサーマーケティングをやってみたいけど、まだそんなに知らないマーケットのため、そんなに経費をかけないで開始する場合、「製品送付」は最適な戦略かもしれません。
今回は、そんな方法をご紹介します。
インフルエンサーマーケティングは、消費者との信頼関係を活かした現代的なプロモーション手法として、多くの企業が注目しています。
本記事では、インフルエンサーマーケティングの基礎知識から、成功事例、費用対効果を高める方法、最新トレンドや今後の展望までを体系的に解説します。
実務に役立つチェックリストやQ&A、視覚で理解を深めるインフォグラフィックも多数掲載し、初心者から実践者まで幅広く活用いただける内容に仕上げています。

目次
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーとは、読んで字の如く影響を与える人のことを言います。
現代において影響を与えるというのは主にSNSにおいてフォロワーが多い人のことを指します。
そのマーケティングということで、人気のユーチューバーやインスタグラマーに自社製品やサービスの紹介してもらうことで、認知拡大や購買、ファン(ロイヤルカスタマー)化につなげる手法として大きく注目されています。
インフルエンサーマーケティングはなぜ重要なのか
インフルエンサーマーケティングは定着してきています。
インフルエンサーマーケティングの レポートによると、世界の業界は2022年に164億ドルに成長すると予測されていました。
プラットフォーム別に見ると、インフルエンサーマーケティングに取り組むブランドのほぼ80%がInstagramを使用しています。

予算が限られている中小企業にとって、インフルエンサーマーケティングは非常に合理的な方法です。
適切な人々と関係を築くことができれば、インフルエンサーの発言を信頼し、他の方法ではあなたのブランドに出会うことのない、熱心で関連性のある視聴者に商品を届ける、非常に費用対効果の高い方法となります。
プライバシー設定の変更とデジタル広告コストの上昇により有料広告の制限が増えていることを考慮すると、ブランディングには知識も必要です。
インフルエンサーマーケティングは、コミュニティを構築し、長期的に一緒に働きたい人々との関係を築くのにも役立ちます。
インフルエンサーマーケティングの注意事項
うまくいくという保証はありません。
これは契約による有料パートナーシップではないため、視聴者と共有するコンテンツを作成するかどうかは完全にインフルエンサーの裁量にあります。
そして、それを共有することにした場合、それをどのように共有するかもインフルエンサーの裁量に任されています。
あなたがコンタクトしたインフルエンサーは、自宅にかなりの数の製品を受け取るかもしれません。
うまくいかない可能性が十分あります。
レスポンスのないことよって製品在庫を失う可能性があります。
信頼性の問題
デジタルマーケティングの世界では、最近「信頼性の低下」という問題が浮上しています。
ウェブ上の情報に対する信頼が失われつつあり、これはAIによる偽画像や大手プラットフォームを装ったフィッシング詐欺など、数々の問題によるものです。
消費者が一般的な情報さえ疑うようになれば、販売促進のメッセージを信用してもらうのは一層困難です。
これはオンラインビジネスを展開する私たちにとって見過ごせない課題です。
いくら素晴らしい製品を持っていても、それを信じてもらえなければ伝わらないのです。

マイクロインフルエンサー 3,000~100,000人
まずはマイクロインフルエンサーです。
インフルエンサーには数十万、数百万のフォロワーがいる場合がありますが、マイクロインフルエンサーのフォロワーは3,000~100,000人くらいでしょうか。
しかし、フォロワーとのエンゲージメント率ははるかに高くなる傾向があります。
有名人に製品を共有してもらうことはブランドにとって大きな後押しになりますが、それは現実的な戦略ではありません。
代わりに、通常、エンゲージメントと信頼のレベルがはるかに高く、実際の長期的な関係を築く可能性が高いマイクロインフルエンサーをターゲットにする必要があります。
適切な人材を見つける調査段階は非常に重要です。
もちろん、いくつかのルールが存在します。
インフルエンサーがコンテンツを共有しているプラットフォームに応じて、遵守すべきルールが異なります。
何が許可されているかを必ず確認し、それがメッセージの一部として含まれるように準備してください。
焦点を絞ったキャンペーンはより効果的です。
通常、製品を贈る方法を戦略的に考えれば、より効果的になります。
たとえば、発売する製品を強調したい場合は、その製品を10人程度のマイクロインフルエンサーに同時に送信し、同じタイミングで投稿されるように管理しようとします。
キャンペーンの効果を監視したい場合は、ストーリー用のカスタマイズされたリンクを構築して、Google Analyticsを使用して各個人によって引き起こされたトラフィックを追跡できます。

ナノインフルエンサー 1,000~10,000人
より注目したいのは「ナノインフルエンサーの活用」です。
ナノインフルエンサーとは、一般に1000人から1万人のフォロワーを持つ人々を指し、その地域やコミュニティ内で影響力を持っています。
彼らは芸能人のような広範な影響力はありませんが、身近な存在としての信頼性があります。
アメリカのスモールビジネスでは、これらナノインフルエンサーと協力して製品やサービスを宣伝する手法が効果を上げています。
リアルな影響力を持つナノインフルエンサー
従来のインフルエンサーマーケティングと異なり、ナノインフルエンサーは少ないながらも密接なフォロワーとの関係を築いており、彼らが発信する情報は高い信頼性を持ちます。
例えば、地元の影響力のある人が実際に使用している製品を推薦する場合、その言葉は大勢のフォロワーに説得力を持ちます。
ナノインフルエンサーは、もしかするとあなたの周囲にもいるかもしれません。
過去にあなたの製品を購入したことのある人や、あなたのビジネスエリア内で影響力を持つ人々がその一例です。
フォロワー数が多いからといって必ずしも効果的ではなく、むしろ親密な関係を築いている人たちからの推薦の方が、現代ではより信頼されやすいのです。
インフルエンサーマーケティングの成功事例に学ぶ
インフルエンサーマーケティングは、その効果を可視化しやすく、活用方法次第で高い投資対効果を実現できるマーケティング手法です。
本章では、国内企業・BtoB領域・中小企業の成功事例にフォーカスし、それぞれの活用方法と成果について紹介します。
国内企業のインフルエンサーマーケティング成功事例
国内大手ブランドがインフルエンサーをどのように活用しているのかは、多くの企業にとって戦略の参考になります。
たとえば、ユニクロはInstagramでのUGC(User Generated Content)を積極的に取り入れ、一般ユーザーから選ばれたファッション系インフルエンサーに商品レビューやコーディネート提案を依頼しています。
その結果、エンゲージメント率が平均1.5倍以上となり、若年層からのブランド好感度が向上しました。
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また、資生堂はYouTubeにおけるビューティーインフルエンサーとのコラボにより、「使い方紹介」や「ビフォーアフター動画」などを展開。
視覚訴求が強い動画を通じて、購入意欲が高まりやすいコンテンツを短期間で大量拡散させることに成功しました。

こうした事例から分かるように、大手企業における成功要因は「ブランドと相性のよいインフルエンサーの選定」と「キャンペーン設計における戦略的意図」です。
BtoB業界でのインフルエンサーマーケティング活用
BtoB業界においても、インフルエンサーマーケティングは確実に浸透しつつあります。
とくに、IT・SaaS企業がLinkedInやYouTubeといったチャネルを中心に展開する事例が目立ちます。
たとえば、あるクラウド業務ソフト提供企業は、LinkedInで活躍する業界キーパーソンにホワイトペーパーの紹介やウェビナー出演を依頼。
結果として、見込み顧客のダウンロード数が従来の2倍以上に伸び、営業チームのリード獲得効率も向上しました。
YouTubeでは、製品の使い方や業務改善ノウハウをテーマにした動画を、現役エンジニア系インフルエンサーに制作してもらうケースも増加。
これにより、「使ってみたい」という信頼性の高い訴求が可能となり、高額商品の検討プロセス短縮にもつながっています。
BtoB領域では、専門性と信頼性の高い発信者を選ぶことが最重要であり、チャンネル選定もターゲットの意思決定プロセスに沿う必要があるのです。
中小企業やローカルビジネスでの導入成功例
インフルエンサーマーケティングは、大企業だけでなく中小企業やローカルビジネスにとっても有効な手法です。
特に「ナノインフルエンサー」(フォロワー数1,000〜10,000人)を活用することで、広告感のない自然な訴求が可能となり、地域密着型のビジネスで大きな成果を上げる事例が増えています。
たとえば、地方のカフェや美容院では、地域在住のナノインフルエンサーに実際に来店してもらい、リアルな体験レビューをInstagramやX(旧Twitter)に投稿してもらう形が主流です。
ある飲食店では、ナノインフルエンサーの投稿がきっかけで週末の来店数が30%以上増加しました。
中小企業では、「数を追うより、信頼性と親密さを武器にしたターゲティング」が鍵となります。
コストを抑えつつも、ファン層の濃い集客を実現できる点が、ナノインフルエンサーの最大の強みです。
また、PRの質を保つために、投稿内容や撮影条件をすり合わせるディレクション工程が成功の分岐点になります。
これは大手と異なり、経営者が直接インフルエンサーとやり取りするケースも多いため、丁寧な対応が成果に直結します。
ナノインフルエンサーの活用は、広告費に余裕のない中小企業にとって、最小投資で最大効果を狙える戦略と言えるでしょう。

インフルエンサーマーケティングの費用対効果を最大化する方法
インフルエンサーマーケティングは、適切な設計と運用を行えば、広告費を最小限に抑えつつ高い効果を得られるマーケティング手法です。
特に重要なのは、効果測定のKPI設計とROIの把握、そしてインフルエンサーのタイプ選定と分析の継続的改善です。
ここでは、費用対効果を最大化するための具体的な方法を解説します。
KPI設計とROIの考え方
インフルエンサーマーケティングの成果は「いいね」や「シェア」などの数値だけでは判断できません。
最終的な目的(売上、申込、ブランド想起)に紐づいた指標設計が不可欠です。
まず、基本的なKPIとしては以下が挙げられます。
- インプレッション数:投稿がどれだけ表示されたか
- エンゲージメント率:投稿に対して「いいね」やコメントがどの程度ついたか
- クリック率(CTR):外部リンクをクリックした割合
- コンバージョン率(CVR):成果地点(購入・予約・申込など)に至った割合
- LTV(顧客生涯価値):そのユーザーが将来的にどれだけ利益をもたらすか
「コンバージョン後のユーザー価値(LTV)までを計測対象にすること」です。
SNSではエンゲージメントが高くても、必ずしも購買に結びつくとは限りません。
したがって、「見られた」「反応があった」だけで満足せず、購買・再購買といった本質的なKPIを設計すべきです。
また、ROI(費用対効果)を測定する際は、「投稿1本あたりの反応数」や「単位コストで得られるCV数」を計算し、どのインフルエンサーが最も効率的に売上に貢献したかを検証する必要があります。

マイクロインフルエンサーとナノインフルエンサーのコストパフォーマンス比較
インフルエンサーの選定で重要なのが、フォロワー数に応じた「費用」と「効果」のバランスです。
以下は、フォロワー規模ごとの費用対効果比較の代表的な指標です。
| 種類 | フォロワー数 | 1投稿あたりの費用目安 | 平均エンゲージメント率 | 拡散力 | 信頼性 |
|---|---|---|---|---|---|
| ナノインフルエンサー | 1,000〜10,000 | 5,000〜30,000円 | 6〜8% | △ | ◎ |
| マイクロインフルエンサー | 10,000〜100,000 | 30,000〜150,000円 | 3〜5% | ○ | ○ |
| マクロインフルエンサー | 100,000以上 | 100,000円〜 | 1〜2% | ◎ | △ |
この表からも分かる通り、ナノインフルエンサーのエンゲージメント率と信頼性の高さです。
ナノインフルエンサーはフォロワー数こそ少ないものの、フォロワーとの関係性が非常に近いため、PR投稿が「広告っぽさ」を感じさせないという強みがあります。
一方、マイクロインフルエンサーは、ある程度のリーチ力と親近感のバランスが取れた存在であり、ブランドの中長期育成に向いています。
したがって、キャンペーンの目的が「購買促進」なのか「認知拡大」なのかによって、どのインフルエンサー層を選定するかがROIに直結するのです。
分析ツールを活用した施策改善方法
インフルエンサーマーケティングの成果を最大化するには、効果測定と継続的な改善が不可欠です。
そのためには、分析ツールの導入が推奨されます。
代表的なツールとしては、以下のようなものがあります。
- Find Model:投稿後のCV計測やエンゲージメント分析、競合比較が可能
- ホットリンク Insight Intelligence:SNS全体からのバズ状況やターゲット反応を可視化
- TaggerやSprout Socialなどの海外ツールも対応
これらのツールを活用することで、投稿のどの部分が効果を生んだのか、どのインフルエンサーの貢献度が高かったのかを数値で可視化できます。
また、成果の良かった投稿内容をテンプレート化したり、ハッシュタグや投稿タイミングの最適化を行うことも可能です。
さらに、PDCAの精度を上げ、継続的にROIを向上させるための分析体制を確立することです。

ツールを導入して終わりではなく、社内の運用担当や代理店と連携して、分析→改善→再実行のループを徹底することが、インフルエンサーマーケティングを「費用対効果の高い施策」に育てるカギとなります。
インフルエンサーにコンタクトを
まずは、ブランドの製品やサンプルをインフルエンサーに無料で贈ることです。
彼らが何らかの形でそれを視聴者にSNSで拡散することが目的です。
イベントで製品を直接贈ることもありますが、通常は商品を郵送して発送し、インフルエンサーがそれをSNSで共有します。
目的は、あなたの分野の関連する人々、またはターゲット顧客と関わる人々を特定し、関係を築くことなのです。
製品送付戦略を立てる方法
1. 目的を明確に
製品の発売や新しいキャンペーンに合わせたものでしょうか?
ターゲット市場でのブランド認知度を高めますか?
ウェブサイトへのトラフィックを増やしますか?
もっと売上を上げますか?
コチラの場合、売上への影響を追跡するために製品を発送するときに割引コードまたはアフィリエイトコードを含める必要があります。
2. 成功をどのように測定するかを明確に
目的に基づいて、どの指標を追跡するかを考えてください。
それは、サイト訪問者、オンラインでのブランドの発言、直接販売、または新しいフォロワーである可能性があります。
ただし、インフルエンサーへの製品送付が大きな投資収益率を示すまでには長い時間がかかる可能性があることに注意してください。
ブランド認知の強化などの場合、目に見えないものになる可能性もあります。
3. 実行するためのリソースがあることを確認
これは単にいくつかの製品を送付するということではありません。
製品送付を成功させるには、計画と実行にはさらに多くのことがあります。
これにはかなりの時間が必要になります。
責任者を配置するようにしてください。
財務と在庫の観点から事前に計画を立てて、インフルエンサーマーケティングが会社の経営を枯渇させてしまわないようにしてください。
4. 潜在的なマイクロインフルエンサーのロングリストを作成
適切な人材を見つけることです。
適切な規模のフォロワーを持つ、すでに抱えているロイヤリティーの高い熱心な顧客から始めるのが理にかなっています。
少なくとも30人の潜在的なマイクロインフルエンサーのリストを作成してください。
5. 診断
診断において、対象となる人物があなたのブランドと一致しており、リーチしたい対象者として適切な視聴者を抱えているかどうかを確認することです。
ただし、過去に同様のスタイルの投稿を行ったかどうか、また、自分のチャンネルでブランドを宣伝することが受け入れられるかどうかも確認する価値があります。
エンゲージメント率をチェックすることも重要です。
6. なぜ気にする必要があるのかを説明
ブランドが持つ独自の価値提案を明確にする必要があります。
なぜ彼らはあなたの製品を開封する必要があるのでしょうか?
何が特別なのでしょうか?
あなたのブランドがユニークなのはなぜですか?
特に彼らがあなたのことをよく知らない場合は、あなたのサービスが何であるか、そしてなぜそれが彼らにとって特に関連性があると思うのかを明確に説明する必要があります。
あなたのSNSで彼らに出演してもらえますか?
ギフトをイベントや体験と組み合わせることができますか?
創造力を発揮して魅力的な提案をしましょう。
7. アウトリーチは意図的に
まず連絡を取ることが重要です。
多くの場合、マイクロインフルエンサーは、概要欄に明確な連絡先の詳細が記載されていますが、そうでない場合は、代わりにDMを送信することもできます。
メッセージは非公式、フレンドリー、簡潔かつ個人的なものにしてください。
状況によって異なりますが、相手に何をしてもらいたいのかを明確にしておくと役に立ちます。
また、義務を設けることはできません。
8. 何を送信するかを決定
うまくいけば、これまであなたのブランドに出会ったことのないまったく新しい視聴者に提示されるものなのです。
それはあなたが特に誇りに思っており、強調したいと思っているものである必要があります。

9. 思い出に残るものに
この点に関しては、手書きのメモを含めて製品に名前を付けたり、カスタムパッケージを使用したり、他のブランドの素材や付属品を箱に追加したりするなど、できることはたくさんあります。
インフルエンサーによっては、上手くできれば製品の開封自体をコンテンツの一部にしてしまうかもしれません。
重要なのは、エクスペリエンスを可能な限り向上させ、可能な限り明確でブランドを反映したものを作成することです。
重要なポイント
• 製品送付は、インフルエンサーマーケティングに足を踏み入れる比較的低コストでリソースの少ない方法です。
これは、新しい視聴者を獲得したいと考えている新しいブランドに特に適しています。
• 適切な人材を見つけることが重要です。
通常、彼らは、あなたが引き付けたいと考えている顧客ベースに関連しており、長期的な関係を築くことができるマイクロインフルエンサーです。
• プロセス全体を通じて、エクスペリエンスを向上させる方法と、マイクロインフルエンサーがなぜあなたの製品を共有したいのかを考える必要があります。
あなたが送信した内容が相手に共有されるという保証はありません。
インフルエンサーマーケティングの最新トレンドと今後の展望
インフルエンサーマーケティングは今や単なるSNS施策ではなく、テクノロジーと消費者の価値観の変化を取り込んだ進化型マーケティングへと変化しています。
今後さらに注目すべきは、生成AIの活用、バーチャルインフルエンサーの台頭、Z世代の価値観に寄り添う発信の3点です。
AIとインフルエンサーマーケティングの融合
生成AIの進化は、コンテンツマーケティング全体を再構築しつつあります。
とくにChatGPTや画像生成AIを使った「共創型マーケティング」が注目されています。
たとえば、インフルエンサーがChatGPTを活用して投稿キャプションを生成したり、視覚AIであるDALL·EやMidjourneyを使って、独自ビジュアルコンテンツを作成する事例が増えています。
こうしたコンテンツは従来の「写真+キャプション」に比べて情報密度が高く、読者のエンゲージメントも高まる傾向にあります。
また、企業側でも生成AIを用いてインフルエンサー向けのガイドラインや構成案を事前生成し、納品スピードと品質の両立を実現する動きが広がっています。
AIがインフルエンサー施策の戦略設計から実行・改善まで関与し始めている現実です。
AIを活用することで、施策の属人性を減らし、PDCAの精度とスピードを飛躍的に高めることが可能になります。
企業は今後、人とAIが協業するマーケティングモデルの構築が求められるフェーズに突入しています。
バーチャルインフルエンサーの台頭
次に注目すべきは、実在しない“仮想の存在”がリアルな影響力を持つバーチャルインフルエンサーの広がりです。
代表的な事例としては、日本の「imma」やアメリカの「リル・ミケーラ」が挙げられます。

両者はフォロワー数が数十万人規模に達し、グローバル企業とタイアップしながら、ファッション、テクノロジー、社会問題まで幅広く発信しています。
企業にとってのメリットは以下の通りです:
- スキャンダルリスクが限りなくゼロ
- 24時間対応可能(システムベース)
- ブランドイメージに完全に合わせたキャラ設計が可能
実際にバーチャルインフルエンサーをキャンペーンに起用する企業は、年々増加しています。
化粧品、アパレル、保険、教育など、リアルとバーチャルの融合がテーマとなる業界では特に親和性が高いです。
バーチャルインフルエンサーはブランドの世界観を100%コントロールできる唯一の存在であることです。
実在のインフルエンサーでは制御が難しい部分も、CGキャラクターであれば一貫したトーンで展開できます。
その一方で、“リアル感”をどこまで作り込めるかが課題となるため、技術投資や世界観設計力が今後の差別化ポイントとなるでしょう。
Z世代を中心とした価値観の変化と企業の対応
Z世代は、インフルエンサーマーケティングにおいて最も影響力のあるターゲット層です。
彼らが重視するのは、「本音」「透明性」「多様性」といった要素です。
最近では、いわゆる「映える投稿」よりも「飾らない等身大のコンテンツ」や「社会課題と向き合う発信」の方が、共感や信頼を得やすい傾向にあります。
この流れは、“フィルターバブル(偏った情報環境)を避けたい”という感覚や、“広告っぽさを嫌う”姿勢と密接に関係しています。
たとえば、ある化粧品ブランドでは、リアルなスッピン写真を投稿するマイクロインフルエンサーとコラボし、「リアルビューティー」をテーマにしたキャンペーンを展開。
結果、売上増よりもエンゲージメントとブランド好感度の向上が際立つ結果となりました。
企業は今後、広告らしさをできる限り排除し、「共感される発信」を軸にする必要があります。
信頼や共感がコンバージョンよりも重視される価値観の変化です。
この流れに適応するためには、インフルエンサーの選定も「フォロワー数」より「メッセージの質と姿勢」にシフトしていく必要があります。
インフルエンサーマーケティング実施時のチェックリスト
インフルエンサーマーケティングに関するQ&A

おわりに
たくさんのフォロワーを抱えているインフルエンサーさんにお願いをするのですが、前提としてインフルエンサーさんが製品を気に入ってもらわないと紹介するはずもありません。
ジャパネットみたいに的確に「こんな使い方があるよ」と教えない限りスルーをされてしまうのが現実です。
今一度、自分の商品やサービスを見つめ直してUSPを再認識してください。
USP(Unique Selling Proposition)とは、商品やサービスが持っている独自の強みを意味するマーケティング用語です。

