
ワタクシの出身地でもあります、北九州市にありました『スペースワールド』も閉園してしまいました。
、、、と言っても一度しか行ったことがなかったのです。
同じような人が多くて、2度3度とリピートしていく人もきっと少なかったのでしょう。
しかし、長年親しまれてきたテーマパークなので地元民にとっては寂しさが残ることでしょう。
しかし、閉園間際のスペースワールドの宣伝は秀逸でした。
閉園というネガティブな状況を宣伝として「自虐マーケティング」を展開しました。
どんなマーケティングだったのか見ていきましょう。

目次
自虐広告によるマーケティングとは?
では早速自虐広告による面白いアプローチを見ていきましょう。
悲しき閉園の事実「スペースワールド」

27年間親しまれてきたスペースワールドの閉園は寂しさでいっぱいです。
しかし、最後に展開している広告宣伝が面白くて波紋を呼んでいます。
スケート場の「5000匹の魚の氷漬け」という 企画で炎上を巻き起こし中止になったりと、最後の意地を見せ、来場客数は前年比2倍を超える日も多かったとのこと。
何じゃ、コリャ!です。
もはや、ヘンタイですね。。。
自虐広告ーなくなるよ!全員集合!



スペースワールドが展開した自虐マーケティングはどれも面白いものです。
3つの面白企画をご紹介します。
①TVCMでは、最後の1年を告げる暗いピアノ曲から一転、「なくなるよ!全員集合!」とドリフネタで従業員が笑顔で一斉に拳を突き上げる。
ネット上では「泣けてきた、、、」「最後の笑顔がサイコー」との声が多かった。
②味をしめて、『夏バージョンでは「YO、YO、なくなるヨ!」と上半身裸の取締役がラップを刻む。
最後は「甲子園か!」とツッコミを入れたくなるような、敗退して砂を持ち帰るような球児の姿に、園内プールの「水持ち帰りOK」とペットボトルの映像を重ねて笑いを誘いました。
③『さらに園のシンボルで高さ60メートルの実物大スペースシャトル像を10億円で譲ると打ち出した。
移設費用や老朽化を考えると、どんな施設も手の出ない金額だ。
地元でシャトル像の保存を望む声がある中、あえて無理目の売却で開き直り、再び話題を呼びました。
やはり、売却は不可能で取り壊されてしまいましたが、、、
日清のカップラーメンシリーズも自虐を展開

日清の「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」シリーズには、発売したものの思ったように売れず、存在をなかったということにしたい程の “黒歴史” の商品が存在しています。
そんな時代を先取りしすぎていた商品の中でも、厳選3品を復刻発売しました。
「黒歴史だけど、食べてほしい。」「ネタだと思って、食べてほしい。」「お願いします、食べてください。結構おいしいと思うんです。」と熱烈アピールしていました。
黒歴史トリオ1 サマーヌードル
トムヤムスープをベースに、スープにはレモングラスという異質のテイスト。
攻めすぎているカップヌードルでした。
当時はレモングラスの存在があまり知られておらず「イマイチよくわからない商品」として小売店からも困惑されてしまったとのこと。
黒歴史トリオ2 どん兵衛 だし天茶うどん
2002年にお茶系飲料が大ヒットで、無理矢理ブームに相乗りするべく開発されたようです。
ほうじ茶がベースと、全体的にズレまくっていた模様です。
黒歴史トリオ3 熱帯U.F.O
前年に大ヒットした「カップヌードル 熱帯シーフードヌードル」を勝手にパクって誕生したものの味がイメージできていないという指摘が多かったとのこと。
ドムドムバーガーの自虐広報

ドムドムハンバーガーの忘れられた40年間
日本初のハンバーガーチェーン「ドムドムハンバーガー」が、その始まりから現在に至るまでの歴史について話題となっています。1970年2月に設立され、一時は全国に400店舗以上を展開していたこのチェーンは、今では「バーガー界の絶滅危惧種」とも呼ばれるほどに縮小してしまいました。
東京・豊島区池袋PARCOで開催された「DOMDOM POP UP SHOP」という体験型イベントで、ドムドムハンバーガーの歴史が明かされました。
展示された「ざっくりドムドム史」では、数度の運営会社の変更と共に、記録がほぼ残されていないことが語られています。

1989年から2010年にかけての「失われた40年間」という期間について、公開された情報は少ないですが、その間に100%ビーフパティへと変更されたことなどの変化があったことが分かっています。
しかし、具体的な記録や証拠が少ないため、公式な年表作成は困難を極めています。
SNSでの反響と今後の方針
この赤裸々な展示がSNSで紹介されると、多くのリツイートと「いいね」を獲得しました。
ドムドムハンバーガーに対する愛着や思い出を持つ人々からの反応は、今後の取り組みに対する大きな励みとなっています。
ドムドムは、ファンと共にブランドを育て、新たな店舗展開やメニュー開発に努めていくとしています。
このように、ドムドムハンバーガーの歴史は多くの挑戦と変遷を経ており、今後もその遺産を次世代に繋げていく努力が求められています。
自虐広告マーケティングー過去の失敗を振り返る

過去の失敗を振り返り、マーケティングに生かすのは当然のことです。
しかし、笑いに変えて売上アップを狙うというのも一つの方法です。
時代を先取りしすぎて全く売れなかった商品やサービスは非常に多いのです。
昔、スバルにアルシオーネという先進的なクルマがありましたが、全く売れませんでした。
とても、1985年発売のクルマとは思えません。
UFOみたいな近未来的デザインです。
現代に発売すれば、、、面白いトコロです。
自虐広告マーケティングー弱みを強みに変える
最近でこそネットショッピングでよく見かけるのが「訳あり商品」。
例えば、チーズケーキの制作過程で出てしまう切れ端などを訳ありとして安く提供したりしています。
そういった商品は軒並み大人気で売り切れ続出となっています。
ある農家が、表面の傷ついたりんごを「訳ありリンゴ」として人気を博し、前年よりも4割も多く販売できたりといった実績もあります。
消費者からすれば、見た目に少し傷が入っていても、食べてしまえば美味しい青森のリンゴなので贈答用以外では人気が出るのも当然です。
それを2~3割も安い価格で
食べれてしまうのですからかなりお得ですね。
リゾートホテルの弱みを強みに
カナダのある人気リゾートホテルの話では当然閑散期として11月から2月にかけての冬はお客様が少ないのです。
冬の間、頻繁に発生する暴風雨が原因なのです。
ですが、このリゾートホテルはなんとかこの冬シーズンの売り上げをどうにかできないかと考えました。
そして、考えついたのが、「ストーム・ウォッチング」という斬新なサービスでした。
冬に頻発する暴風雨で海の波がとてつもなく大きくなります。
それを部屋から鑑賞して楽しもうという面白い企画を新しく打ち出したのです。
閑散期を繁忙期に変えるロングセラーの素晴らしいアイデアとなりました。
嵐が来るのは一般的には弱みだと思われがちですが、その立地や季節的な要因を逆に強みに変えた好例です。
流行りのジビエ肉も弱みが強みに

元々「厄介者」である「イノシシ」をうまく「価値」に転化した事例は全国に多数見られます。
同じく作物を食い荒らす害獣としてシカ肉もジビエ活用されています。
石川県金沢市の金箔大手の箔一は、イノシシ革を金箔で彩った名刺入れを発売しています。
緑や紺などカラフルに染めた革に、職人が金箔を手貼りしています。
1個1万9800円で全国の百貨店などで販売しています。
ジビエ肉だけでなく、皮も有効活用しているなんて素晴らしい。
しかもこんなに高単価商品を開発するなんて素晴らしい。
厄介な大雪を生かした『雪下ニンジン』

日本有数の豪雪地帯である新潟県津南町で初冬から春にかけて3ヶ月間以上深い積雪下で栽培されるにんじんが「雪下ニンジン」です。
毎年冬になると豪雪地帯の突然の大雪による交通マヒがニュースになっています。
大雪自体はとてもネガティブワードで弱み以外の何者でもありません。
それを強みに変えたのが「雪下ニンジン」です。
甘みや旨みの成分であるアスパラギンなどのアミノ酸や、香り成分であるカリオフィレンを豊富に含んでおり、マイルドな甘さと旨みがあり、香りも良いといった特徴があるとのこと。
独特の甘みや旨みといった特性が評価され、出荷先の市場や量販店においてなんと高価格で取引されているのです。
津南町は、3m以上の積雪となることもある日本有数の豪雪地帯です。
このため、雪下にんじんを栽培するのに適した気候条件を備えた地域となっています。
新潟県湯沢市でも同様の取り組みが行われています。
雪が珍しい首都圏への販売を視野に「雪中貯蔵品」のブランドを統一。
「寒締めりんご」「雪下九条ネギ」「雪中貯蔵米」などが好評となっています。
「寒締めりんご」は、寒いところで保存したりんごは凍結を防ぐために自ら甘みを増す、というりんご自身の能力を発揮させているわけです。
非常に理にかなっていますよね。
こうなると今の弱みを列挙したくななりませんか?
考えようによってはどうにでもメリットになるかもしれません。
アイデア次第で、「弱み」すら「価値」にできるのです。
是非ともマネしてやってみましょう。
自虐広告マーケティングープラットフォール効果
クッキーの評価実験
626人の消費者に2種類のクッキーを見せ、どちらが好みかを尋ねる実験が行われました。
どちらのクッキーも全く同じ味であり、色も同じでしたが、ある一つの違いだけで評価に大きな差が出ました。
実験の結果、Bのクッキーを好む人が圧倒的に多く、その割合は66%に達しました。
どちらのクッキーも同じにもかかわらず、この違いを生み出したのは「クッキーの端の形」でした。
Aのクッキーは滑らかだったのに対し、Bのクッキーはギザギザしていました。
このギザギザの形がなぜか多くの人に選ばれたのです。
プラットフォール効果
なぜ7割近い人々がギザギザクッキーを選んだのでしょうか。
この現象は「プラットフォール効果」と呼ばれ、少しの欠点や不器用さが魅力的に見えるという心理的バイアスです。
ビジネスへの応用方法
弱点を堂々と公表しよう
弱点を認めることで誠実さを示し、他の主張の信頼性を高めることができます。
フォルクスワーゲンはこの手法を広告で長年使用してきました。例えば、
- 「不格好ですが、目的地にお連れします」
- 「小さいことが理想」
- 「フォルクスワーゲンは72マイル(約115キロ)しか出せません」
これらの広告は20世紀最高と称され、1963年には27万7008台の売上を記録しました。
競合が自慢屋である場合
もしあなたが高級品や車、化粧品など、過度に肯定的な広告が特徴の業種で働いているなら、このプラットフォール効果はさらに効果的かもしれません。
悪いレビューも公表してみよう
多くのブランドは悪いレビューを隠そうとしますが、手厳しいレビューを公開することで、ブランドの信頼性が高まります。
このように、プラットフォール効果を活用することで、ビジネスに新たな魅力を付加することが可能です。
「自虐 マーケティング」の心理学とブランディング効果
人は「完璧さ」に飽きている?心理バイアスとしての自虐性
私たちはしばしば、「完璧なブランド」「優秀なサービス」が優れていると考えがちです。
しかし実際の消費者心理はそれとは異なります。現代のマーケティングにおいて重要なキーワードのひとつが「不完全性の魅力」です。
この傾向は、心理学でいう「プラットフォール効果(Pratfall Effect)」に由来します。
これは、「優秀な人が小さな失敗をすることで、かえって魅力が高まる」という心理的バイアスです。
たとえば、非常に能力の高い人がうっかりミスをした際に、「なんだ、ちょっとドジなところもあるんだ」と感じることで、親近感が生まれるという現象です。
広告においても同様で、ブランドや企業があえて“欠点”や“未完成さ”を打ち出すことで、受け手との距離が縮まり、信頼や好感を得やすくなります。
つまり、「完璧を装うこと」ではなく、「人間らしさを感じさせること」が共感と支持に繋がるという点です。
このような効果を戦略的に応用したのが「自虐 マーケティング」です。完全無欠ではなく、「ちょっとダメ」だからこそ、共感され、拡散されるのです。
消費者の共感を得るストーリーテリングとしての自虐
近年のマーケティングでは、「物語(ストーリー)」の力が重要視されています。
ただ情報を伝えるのではなく、背景や感情、苦労や成長の過程といった“ストーリー性”があることで、人々の記憶に残りやすくなるからです。
とりわけ「自虐 マーケティング」は、強いストーリーテリング効果を生みやすい要素を備えています。
なぜなら、人は「失敗→試行錯誤→乗り越え」という構造に深く共感するからです。
たとえば、「開業当初は赤字続きだった」「ネット広告に騙されて数十万円を無駄にした」といった経験談を語ることは、一見ネガティブに見えるかもしれません。
しかし、それを正直に伝えた上で「だから今は、お客様の不安にとことん寄り添うようになった」というメッセージを添えれば、「誠実さと学び」を伝える力を持ちます。
企業が自らの弱さを語ることは、ストーリーに深みを加え、「人間的なブランド」へと昇華させる手法です。
この手法は特に、サービス業やコンサル業、教育系など“信頼”が前提となるビジネスにおいて強い効果を発揮します。
「笑われてもいい。だからこそ覚えてもらえる。」というスタンスは、記憶に残りにくい広告が多い中で、確実に違いを生む戦略となるのです。
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ブランドの“人間味”を演出するテクニック
「人間味」は、今の時代のブランディングにおいて非常に重要な価値とされています。
商品やサービスの質だけでなく、「この会社に任せたい」「この人から買いたい」と思ってもらうためには、無機質な企業イメージではなく、温度のある“人格”が求められるのです。
ここで「自虐 マーケティング」が持つ力が発揮されます。
「自虐=ネガティブではない」という誤解を解くことです。
むしろ、自虐は以下のようなブランド資産を生み出します。
● 信頼性の向上
弱みを隠さず開示することで、「誠実」「正直」なブランドという印象を与えられます。
● 親しみやすさの演出
ユーモアを交えた表現によって、「企業=堅い存在」という固定概念を崩し、距離を縮める効果があります。
● 差別化
競合が無難なメッセージを発している中で、「少し尖った」言葉や演出は高い記憶残存率を生み出します。
また、SNS時代では「完璧すぎる投稿」よりも、「ちょっと失敗した投稿」や「裏話」のほうが共感され、シェアされやすい傾向があります。
つまり、ブランドに“人間のような失敗”を付与することが、共感を連鎖させる起点になるのです。
言い換えれば、「広告は格好つける場」ではなく、「等身大で語ることでファンを生む場所」へと変化しているのです。
その中で、「自虐」という手法は非常に効果的な“ブランド共感装置”であるといえるでしょう。
以上のように、「自虐 マーケティング」は単なるネタやギャグではなく、心理学的に裏付けられたブランディング技術として、大きなポテンシャルを秘めています。
ブランドに人間らしさを与え、消費者との心理的な距離を一気に縮めるこの手法は、今後ますます重要性を増していくと考えられます。
中小企業・個人事業主のための「自虐 広告」活用戦略
項目 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
共感性 | ユーザーに「親近感」や「信頼感」を与える | 自虐しすぎるとブランド崩壊の恐れも |
拡散力 | SNSでのシェアや引用が期待できる | ネタとして通じない層には逆効果の可能性 |
差別化 | 他社との「ユニークな立ち位置」が作れる | 自虐に頼りすぎると他施策が霞む危険性 |
なぜ「自虐 広告」が小規模ビジネスに効果的なのか?
「自虐 広告」は、ネガティブな要素をポジティブに転換するマーケティング手法として注目を集めています。
特に中小企業や個人事業主など限られた予算やリソースで勝負をしなければならない立場において、大手との差別化を図るための非常に有効な武器となり得ます。
広告の世界では一般的に「良い面だけを見せる」手法が好まれてきました。
しかし現代の消費者は、そのような一方的で作られたポジティブ情報に慣れすぎており、信頼性に疑問を感じてしまうケースも少なくありません。
そこで「自虐 広告」の出番です。
自社の弱みや失敗談を正直に開示し、そこにユーモアや共感性を加えることで、見る人の心に自然と入り込みやすくなるのです。
これは、消費者が企業に「親しみ」「信頼感」を感じるきっかけを生む心理的効果(プラットフォール効果)とも密接に関わっています。
とりわけ、地元密着型の中小企業や一人で活動する士業・サロン業などにとって、広告費を大量に投入できる大手企業と正面から競い合うことは現実的ではありません。
しかし、小さな「弱み」こそが武器になり、それが話題を生み、結果として集客へとつながるのが「自虐 マーケティング」の最大の魅力です。
低予算でも高インパクト!自虐マーケティングの展開法
「自虐 広告」を取り入れる際に、何より重要なのは自社の弱みをいかに「笑い」や「共感」に変換できるかです。
以下のような方法が効果的です。
1. キャッチコピーで自虐を打ち出す
たとえば飲食店であれば「毎週水曜、なぜか客が来ないので…ドリンク無料です」など、一見ネガティブだがユーモアがある表現で注目を集めることができます。
2. SNSとの相性を意識した投稿
X(旧Twitter)やInstagramでは、小ネタ・裏話・トラブル告白など“ちょっとしたドジ”が拡散されやすい傾向にあります。
「オープン初日からレジの使い方が分からず、現金手渡しで頑張ってます」など、自虐×リアルな現場感が伝わる内容は共感を呼びやすく、シェアされやすいです。
3. ストーリーテリングを活用する
「かつては3日間連続でお客様ゼロ…でも今は月間リピート率70%」というような、過去の苦労をあえて語り、それを克服したストーリーを盛り込むことで、読者に信頼と応援したい気持ちを抱かせることができます。
重要なのは、“落ち”を用意することです。完璧ではない自分やサービスを伝えることで、かえって人間味が生まれ、記憶に残るブランド形成につながります。

H3-3:BtoBにも通用する自虐戦略の切り口とは?
「自虐 マーケティング」はBtoC(個人向け)だけでなく、法人顧客を相手にしたBtoB分野でも十分に効果を発揮する手法です。
例えば中小の制作会社であれば、「社員3人。でも全員が元・大手代理店出身。」というように、規模の小ささを逆に武器として提示することができます。
また、士業やコンサルタントでも、「開業初年度は顧客ゼロ。でも、だからこそ“売れない人の気持ち”がわかります」という自虐ストーリーはクライアントの心に響く信頼構築要素となります。
BtoBでは理詰めの訴求が多いため、「正直さ」「弱みの開示」といった感情への訴求が意外性を生み、差別化に直結するのです。
しかも、真面目な業界ほどちょっとしたユーモアが強烈な印象を残す武器になります。
【例】実際の業種別アイデア:飲食業/整体院/士業など
業種 | 自虐ネタ例 |
---|---|
飲食業 | 「昼の営業、人が来なさすぎてバイトが暇そうです。来てくれると助かります」 |
整体院 | 「先生の手がデカすぎてちょっと怖いかもしれませんが、ほぐし力には定評があります」 |
士業(税理士) | 「話し下手すぎて営業で半年ゼロ件。でもコツコツ節税資料は作り続けました」 |
コンサル業 | 「フリーになった直後、まさかの全スベリ。でも本気で改善策を考える力が付きました」 |
これらはすべて“弱点を共有”することによって、顧客から「この人、信頼できそう」と感じてもらう導線となります。
とりわけ、ネット検索をする見込み顧客に対しては、広告が“あまりに出来すぎている”と逆に警戒される時代です。
その中で、あえて未熟さを出すことで、等身大の存在として記憶されやすくなるのが「自虐 広告」の本質的な力です。
自虐広告×SNSの可能性と拡散力
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SNSユーザーが拡散したくなる「自虐ネタ」の法則
SNS時代における広告は、従来のように一方的に発信するだけでは拡散されません。
特にTwitter(現X)やInstagram、TikTokなどのプラットフォームでは、「共感」「意外性」「面白さ」が拡散のカギとなっています。
その中で注目されているのが「自虐広告」のSNS的な適応力です。
SNSユーザーが投稿を拡散する背景には、いくつかの共通点があります。
- 「笑えた」「同じ経験ある」と思わせる共感性
- 「他人に見せたい」と感じるユーモアや驚き
- 「本音っぽさ」「人間味」のあるリアルさ
これらすべてにおいて、「自虐ネタ」は非常に相性が良いのです。
特に「自虐はSNSで最も共感されやすい自己開示のひとつである」という事実です。
たとえば、「オープン初日、まさかの来店ゼロ。でも、ポジティブに清掃して帰りました」などの投稿は、失敗談でありながらも前向きで、思わずリツイートしたくなる力を持っています。
このような「ちょっとダサい、でも応援したくなる」空気感が、SNSの文脈では非常に強い訴求力となります。
バズを生む構造と演出のコツ
拡散される「自虐 マーケティング」には、ある種の“構造”があります。
ただ失敗を語るのではなく、構成や演出に工夫を加えることで、笑いや共感が倍増し、バズが生まれやすくなります。
以下は、SNSに投稿する際に意識したい構造です。
1. オチを用意する
失敗談だけで終わるのではなく、「オチ」や「教訓」「希望」を加えることで感情の起伏が生まれます。
例:「レジが壊れてパニック。でもお客様が優しくて、泣きそうになりました。」
2. セルフツッコミを入れる
「いや、誰が来るねん」「我ながらセンスなさすぎ」などのユーモアある言葉を自身に向けることで、読み手との距離が一気に縮まります。
3. ビジュアルの工夫
失敗の証拠写真や手書きPOP、破れたチラシなど「自虐のリアル感」が伝わる画像を添えることで拡散性が格段に上がります。
視覚的に「笑える」「わかる」と思わせることが重要です。
4. 時事性・季節性との連動
「バレンタインなのにチョコ売れてません」など、旬の話題と絡めることで投稿のトレンド感が増し、リーチが拡大します。
SNSでバズるには「構造的な笑い」と「自分の殻を破った表現」が不可欠だという点です。
自虐を演出する際も、あくまで“見せ方”にこだわることが大切です。
ハッシュタグ戦略とマイクロインフルエンサー活用法
どれほど優れた「自虐 広告」であっても、SNS内での発見性が低ければ意味がありません。
そのために重要になるのがハッシュタグ戦略とマイクロインフルエンサーの活用です。

● ハッシュタグは“文脈”で選ぶ
以下のようなハッシュタグを効果的に使い分けることで、投稿が適切なターゲット層に届きやすくなります。
タイプ | 具体例 | 効果 |
---|---|---|
感情系 | #自虐ネタ #うまくいかない日もある | 共感による拡散を狙う |
業種系 | #飲食店あるある #サロン開業 | 同業種間での話題化を狙う |
トレンド系 | #今日の失敗 #店主の日常 | カジュアルな文脈で日常の面白みを伝える |
特に重要なのは、「自虐」と関連付けた独自性のあるタグを育てることです。
たとえば「#ドジ店主の一日」「#自虐経営日記」など、ブランドの空気感を表すタグは、中長期でファンを育てる土壌になります。
● マイクロインフルエンサーとの相性
フォロワーが数千人〜1万人程度のマイクロインフルエンサーは、自虐系コンテンツとの親和性が非常に高い存在です。
なぜなら彼らは企業案件でも過度な演出を避け、“リアルな声”を大切にしている傾向が強いためです。
自虐ネタを共有してくれそうなインフルエンサーに直接DMで「このネタ、紹介してくれませんか?」とお願いすることも、今の時代では珍しくありません。
特に地域密着型の商売や、独自キャラを持ったブランドには、親しみと距離感の近さで訴求できるマイクロインフルエンサーが最適です。
「拡散のための文脈設計には“誰に届けるか”の明確化が欠かせない」という視点です。
「自虐広告」と「SNS」は、本来切っても切れない関係性にあります。どちらも「人間味」「等身大」「笑い」「共感」といった要素を武器にしており、企業規模に関係なく活用できる強力なマーケティングツール**です。
SNS時代の今こそ、自虐という“弱み”を“語れる強み”に変え、投稿を通してブランドの魅力を再定義していくことが求められています。
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自虐広告を出す前に確認したい5項目
よくある質問:自虐広告Q&A

おわりに
近年はSNSの勢いによって自虐マーケティングが盛り上がる可能性を秘めています。
他人のドジは、ほとんどの人には大好物なのです。
喜んでtwitterなどで拡散されることでしょう。
是非とも、いろんなネタを仕掛けてみてはいかがでしょうか。
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