職場は、和気あいあいで全てのヒトが仲良くて明るい雰囲気が好ましい。
ほとんどのヒトがそう思っています。
ホントにそうでしょうか?
仕事は『生産性』がつきものです。
果たして結果はどうでしょう?
仕事の効率はどうでしょう?
利益は?
比較検討してみないとわからないかもしれません。
でも、『和気あいあい』がベストではないことは明らかです。
目次
ビジネスシーンで必要な存在『必要悪』
いろんな職場がありますが、必ずと言っていいほど性格の悪いヒトがいたりします。
そう、この存在こそが『必要悪』です。
『必要悪』の存在によって団結力が強化される場合などがあります。
性格の悪い上司を一人ビジネス現場に置いておくと部下はその上司を敵のように判断し、部下たちの団結力が増していきます。
そして、制限された範囲内で試行錯誤して仕事をやり遂げるなんてことが起こり得ます。
また、別のシーンでは、
二人のうちどちらか一人を昇進させなければいけないシーンにおいて、
上司は『悪者』となり、どちらか一方には昇進できない現実を受け入れさせなければいけません。
競争原理において絶対に『悪者』が必要となってきます。
『必要悪』とは?
では、『必要悪』とは一体何なのか??
必要悪とは、必要とされる悪である。
[概要]
必要悪とは道徳的、法律的には悪いことであり社会的にマイナス効果があるが、それがなかった場合により大きなマイナスがある時に存在を肯定される悪のことである。
必要悪は法律で決まっていることもあるし、暗黙の了解で決まっていることもある。悪人の開き直りにも使われることもある。必要悪もまた悪であることを忘れてはいけない。
必要悪と仕事の関係性
ビジネスの現場では、誰もが好むわけではない存在、いわゆる「必要悪」があります。
これらの存在は一見するとネガティブな要素に見えるかもしれませんが、実際には組織の競争力や生産性を向上させるために欠かせない役割を果たしています。
本記事では、必要悪がビジネス環境にもたらす影響、成長を促すための役割、そして組織における具体例について詳しく解説します。
必要悪がビジネス環境にもたらす影響
ビジネスの現場でしばしば見られる「必要悪」とされる存在は、組織内での競争を生み出し、その結果として生産性の向上に寄与します。
たとえば、厳しい上司や要求の多いクライアントは、社員にとってプレッシャーとなるかもしれませんが、これが適切に機能すれば、社員は自らの能力を最大限に発揮し、より高い成果を目指すようになります。
このような環境では、社員同士の競争が自然と生まれ、それが企業全体の競争力を高める結果につながります。
また、厳しい目標設定や達成困難なタスクを課すことも、必要悪としての役割を果たします。
社員はこのような挑戦を通じてスキルを磨き、最終的には組織全体のパフォーマンス向上に寄与するのです。
成長を促すための必要悪の役割
必要悪は、個々の成長やチーム全体のパフォーマンス向上においても重要な役割を担います。
たとえば、チーム内であえて批判的な立場を取るメンバーがいる場合、その存在が他のメンバーにとって刺激となり、自分自身を見つめ直し、改善を促すことがあります。
このような内部からの圧力が、結果的にチーム全体の質を高めるのです。
また、必要悪は社員一人ひとりの成長を支援する側面も持っています。
たとえば、新しいスキルを習得する際の初期段階では、多くの社員が壁にぶつかることがありますが、これを乗り越えるためには、あえて難しい課題を設定し、試行錯誤させることが必要です。
このように、必要悪は成長のための不可欠な要素として機能します。
組織における必要悪の具体例
ビジネス現場で見られる必要悪の具体例として、次のようなものが挙げられます。
競争原理の導入
組織内での競争を促す制度や仕組みも、必要悪の一つです。
競争は一部の社員にとってストレスの原因となるかもしれませんが、それが健全な形で機能すれば、全体の生産性を向上させ、結果的に組織全体の利益につながります。
厳しいフィードバック
組織内でのフィードバックは、時に厳しく、ネガティブに捉えられることがあります。
しかし、このようなフィードバックは、社員が自身の欠点を認識し、改善するための重要な手段です。
組織が成長し続けるためには、必要な悪ともいえるこのようなフィードバックが不可欠です。
過酷な目標設定
組織が設定する高い目標は、社員にとってプレッシャーとなることが多いですが、これがあるからこそ、達成感や成長が得られます。高い目標は、達成困難であるがゆえに挑戦を促し、その過程で社員のスキルアップや組織の進化を促進します。
必要悪と呼ばれることのあるもの(代表例)
酒
アルコール中毒になったり、酒乱などの原因となる。その一方で人々の文化や生活に深く関わってきた為禁止することは難しい。ほどほどにね。タバコ
酒以上に悪者扱いされているが愛煙家もおり、完全に禁止すれば犯罪組織が密かに作る等かえって状況が悪化するといわれている。麻薬、覚せい剤
タバコ以上に悪者であり、弊害も大きいのだが、医療用に使われることもある。このため完全にこの世から消えると困る人もいる。治療困難な病気の治療法として有望視されているものもある。ヤクザ
日本の場合、もしヤクザが完全にいなくなるともっと恐ろしいチャイナマフィアが押し寄せてくるという話もある。また、経済活動によって潤っている人もいるとか。戦争
人類がいる限り付き物である。また、国際紛争国際問題の最終的な解決手段はこれしかない場合もある。天下り
官僚の天下りがしばしば問題視されているが、官僚になるような人がもしその能力で民間大企業に就職していたらもっと高年収であって、官僚はその能力にしては実際は給料が安いといわれている。このため全廃すれば官僚に優秀な人材が集まらなくなる可能性がある。
出典:ニコニコ大百科
仲良くすることはコミュニケーションをよくすることではない
ビジネスシーンでは、仲良くすることがコミュニケーションをよくするのではありません。
これは、すごく大事なことで、勘違いしている人も多いと思いますが、、、、
組織を強くするためにコミュニケーションをとるのです。
なので、『必要悪』をかって出ることも必要なのかもしれません。
本田圭佑は必要悪である!
サッカー日本代表の中で『本田圭佑』のポジションは間違いなく『必要悪』です。
本人は自覚してないでしょう。
偉そうに『パスを回せ!』とアピールします。
なぜ、ジブンを使わないんだ、とケンカをふっかけてきます。
チーム内で浮いているのも明らかです。
しかし、彼がいることによって他のメンバーが奮起していることは間違いありません。
彼がイヤな役回りを、意識してかって出ているのであれば大したものでしょう。
最近は「ヒール」と称してかっこいい存在としてもクローズアップされていますね。
でも単なる悪いヤツにはならないようにしましょうね。
建設的な批判も「必要悪」である
もはや【ポジティブワード+ネガティブワード】の組み合わせが「必要悪」に見えてきます。
ビジネスシーンにおいて建設的な批判は「必要悪」なのです。
「注意」と違う点には十分気を付けましょう。
批判する側も好きでやっていないし、批判される側もありがたいとは思っていません。
ただし、成長するためには欠かせない行動であることは間違いありません。
なので、批判する側も細心の注意を払って行わなければいけません。
必ず敬意を払うことを忘れないようにしましょう。
そして、「タイミング」と「相手の状態」に注意しましょう。
タイミングは重要で、自分を律し、コントロールする能力が一番高くなる午前中に行いましょう。
しかし、午前中でも相手がプライベートでイヤなことを抱えていたりしてたら先延ばしにして慌てないようにしましょう。
タイミングを間違えると「火に油を注ぐ」ような事態を招きかねません。
十分に注意しましょう。
必要悪とリーダーシップの関係
リーダーシップとは、組織を導き、目標を達成するための重要な要素ですが、時には「必要悪」としての役割を果たすことも求められます。
リーダーが果たすべき必要悪の役割や、それを受け入れたチームビルディングの重要性、さらにはリーダーシップが直面するジレンマについて考察します。
リーダーが果たすべき必要悪の役割
リーダーは、組織の方向性を決定し、目標達成のための道筋を示す役割を担っています。
しかし、この過程でリーダーは時に「悪者」として振る舞うことが避けられない場合があります。
例えば、組織全体の利益を考え、厳しい決断を下さなければならない場面では、リーダーが非難を浴びることも少なくありません。
このような「必要悪」としてのリーダーシップは、組織の短期的な痛みを伴うものの、長期的には健全な成長を促すことが多いです。たとえば、リストラや事業の縮小といった決断は、一部のメンバーには不満を抱かせるかもしれませんが、組織全体の存続と未来を見据えた行動です。
リーダーは、あえて「悪者」としての立場を受け入れ、組織の方向性をしっかりと示すことで、メンバーに信頼される存在となるのです。
必要悪を受け入れるチームビルディングの重要性
リーダーが「必要悪」としての役割を果たすためには、チーム全体がその存在を理解し、受け入れる文化を築くことが重要です。
この文化がなければ、リーダーの決断がメンバーからの反発を招き、組織全体の結束を損なう可能性があります。
強いチームを築くためには、メンバーがリーダーの意図を理解し、必要悪の存在を前提とした行動が組織の利益につながることを認識する必要があります。
これを実現するためには、リーダーが常に透明性を保ち、コミュニケーションを徹底することが求められます。
リーダーがなぜその決断を下したのか、どのような結果を期待しているのかを明確に説明することで、メンバーはリーダーの判断を信頼しやすくなります。
さらに、リーダーは必要悪としての役割を果たす際に、チーム内の信頼関係を強化するための施策を講じることが重要です。
例えば、リーダーが厳しい決断を下した後に、その影響を受けたメンバーへのフォローアップを丁寧に行うことで、メンバーはリーダーに対する信頼を深めることができます。
これにより、必要悪を受け入れるチームが形成され、組織全体の強化につながります。
必要悪がもたらすリーダーシップのジレンマ
リーダーが「必要悪」として行動する際、しばしば葛藤を抱えることがあります。
このジレンマは、リーダーが組織全体の利益を優先する一方で、個々のメンバーや短期的な成果に対する配慮が求められる状況から生まれます。
例えば、厳しい評価制度を導入することで、組織全体のパフォーマンスが向上することが期待できる一方で、一部のメンバーには大きなストレスを与える可能性があります。
このような状況でリーダーがどのように行動するかが、組織の未来を左右します。
このジレンマを乗り越えるためには、リーダーが自らの行動に対して強い信念を持ち、常に組織の最善を考えることが重要です。
また、リーダーは自らの決断がもたらす影響を冷静に分析し、必要であれば軌道修正を行う柔軟性も持つべきです。
このプロセスにおいて、リーダーは自分自身を律し、感情に流されずに冷静な判断を下すことが求められます。
さらに、リーダーはメンバーに対しても、必要悪が組織の成長に不可欠であることを理解させる教育を行うことが重要です。
これにより、リーダーが直面するジレンマが軽減され、組織全体が一体となって目標達成に向かうことが可能になります。
おわりに
自ら『必要悪』の役に徹することができる人は尊敬します。
そこまで組織を重要視してる人はなかなかいないものです。
現在のような成熟社会では、戦後バブルのような経済成長はあり得ません。
ITのような業界は、時代背景の点からも成長力はありますが、組織はお粗末だったりします。
組織の力を発揮するために、個と個の力を結集してシナジー効果を期待した方が結果に結びつきやすいのです。
『必要悪』のような存在を正当化できる会社は優秀なのかもしれません。
リーダーシップにおいて「必要悪」は避けられない側面であり、その役割を果たすことは組織の成長と成功にとって欠かせない要素です。
リーダーが時に「悪者」となることで組織の方向性を示し、チームがその存在を受け入れることで、強い結束と高いパフォーマンスが生まれます。
リーダーが直面するジレンマを乗り越え、必要悪としての役割を果たすことで、組織全体が一層強化され、未来に向けた成長が期待できるのです。