
はじめに
ビジネスの世界では、複数の仕事を同時にこなす「マルチタスク」は生産性向上に貢献しているのか?
いやいや、私たちの脳は同時に二つ以上のことなんてできなくて、結局一つのことに集中した方が結果早く物事を終わらせることができるのだ、と論争が続いていました。
現代科学では脳の構造はほとんど解明されていないので、いろんな科学者がデータを取り、推察で物事を判断していたにすぎません。
今まさに最新の脳科学においてどの様な結果を導き出しているのかを見ていきましょう。
同時に2つの作業はできない
やはり、同時に2つの作業はできません。
「ながら作業」でマルチタスクしているつもりでも脳は一つのことしかできません。
記事には「勘違いによるマルチタスクの効果」を掲載しています。
しかし、ミシガン大学のShalena Srna助教授は、「マルチタスクをしていると思い込む」ことには知られざる力があると話します。
Srna助教授が行なった実験で、「1つの作業をしているとい思い込んで作業をしている人と比べて、自分はマルチタスクをしているという認識のもとで2つの作業を同時にしている人は、高いパフォーマンスを発揮する」という結果が確認されました。
私たちは職場でも家庭でも常にいろんなことを同時にこなしています。
しかし実はその考え自体が間違っており、人間は本当の意味ではマルチタスクすることは不可能なのです。
マルチタスクはある意味幻想とでも言えるでしょう。しかしマルチタスクに対する認識を上手く活用すると思わぬ作用がありました。
私たちの研究では、「講義を聞きながら同時にノートをとってください」と伝えた被験者グループと、「ただ講義のノートをとってください」とだけ伝えた被験者グループでは、前者のほうが良いノートをとり講義の内容にもより集中していたという結果が出たのです。
マルチタスクはIQを低下させる
この記事によると、どうやらマルチタスクが苦手な人こそマルチタスクをやりたがるみたいですね。
マルチタスクを頻繁に行う人の作業能率が低かった理由は、考えを整理し無関係な情報を排除することに苦労したことと、ある作業から別の作業へと移るのが遅かったからです。
要するに普段から脳を回転させていないということでしょう。

勘違いがパフォーマンスを向上させる
思い込みの素晴らしさを書いています。
自分は今マルチタスクをしていると思い込むと良いパフォーマンスが出せる
薬と思い込んで服用すると治ってしまう「プラシーボ効果」と似ていますね。
これこそが「良い勘違い」ですね。
また、仮に何か一つの作業でも、あえて細分化して複数の作業として捉えて作業をすることでパフォーマンスが向上するとのこと。
おわりに
生産性向上のために、面倒なタスクは午前中に終了させろ、だの、、、短時間の昼寝は生産性向上のカギ、だの、、、タスク管理アプリでしっかり管理、だの、、、いろいろな方法がありました。
そして、同時に2つの作業をこなす「マルチタスク」は生産性向上の最も大きな課題でした。
しかし2020年最新の脳科学では「マルチタスクをやってしまいなさい!」という結論です。
ドヤ顔で「マルチタスクやってんだぞ〜」ってアピールする方が「ジブンってすごいんだ」と勘違いしてパフォーマンスが向上し、集中力が良くなるということです。
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