はじめに
近年、ベンチャー企業がどんどん誕生し、上場していく様子を見てきました。
もちろん、ワタクシも一時は上場を夢見たものです。
インターネットが登場してIT革命が起きて急速にITベンチャーが巨大化し、世の中を席巻していく様子をリアルタイムで見ることができたのはラッキーだったと思います。
ワタクシ自身パソコン好きでパソコン通信からの愛好者であったため、いろんなITベンチャーに興味があり経営者にも多数会わせていただきました。
当然、そのITベンチャーの経営者はみなさんとても若く希望に満ち溢れている眼差しでした。
若さゆえのモチベーションであり、有能さなのかなあと思っていました。
経営者の素質は若さとはカンケーなし
しかし、アメリカの調査機関によると若い起業家より中年起業家の方が成功しやすいそうである。
この記事の年齢別成功状況を見て行こう。

44歳~46歳の間でピークとなっています。
これは経験上とても理解できます。
一通り、社会や経済を俯瞰したマクロ的な視点、そしてビジネスや周囲を細かくみるミクロ視点、両方を兼ね備えることができて、今後の指針やガイドラインの設定ができる年齢です。
そして、人脈もでき、体力的にも元気なのです。
これらが組み合わさる年齢がおそらく44歳~46歳となるのがワタクシはよく理解できます。
確かにITの出現でスピーディーに成功する土壌はできましたが、それはほんの一部の成功者なのです。
どうしても若い経営者はもてはやされるのでクローズアップされます。
それでワタクシ自身も勘違いしていました。
焦っていたのです。
若いうちにIT企業への出資等を経験して急成長の波に乗りたかった故にとても焦りを感じていました。
シニア起業家も成功する確率が高い?
中年起業家よりさらに上の世代、「シニア起業家」も活発になってきました。
50歳以上の人が経営するスモールビジネスは全体の51%で2007年の46%から増加している。
さらに若い世代が経営するビジネスよりも長く継続する傾向にあり、開業から3年後も営業しているスモールビジネスは、シニア世代で70%、一方、それより若い世代ではわずか28%だった。
かつてないほど多くのシニアが働いている。現時点ではミレニアルが労働者の中で最も多いが、シニア層も追いついてきている。アメリカ労働省によると、2024年までに、55歳以上の労働者は全体の24.8%を占める最大のグループとなる。
シニア世代は大活況です。
アメリカのことですが、日本も近いものとなることは間違いありません。
そして、何よりも若々しく居られるというメリットもあります。
イギリスのシンクタンク、経済問題研究所(Institute of Economic Affairs)が2013年に行った調査によると、退職した高齢者は働き続ける高齢者よりも、うつ病になる可能性が40%高い。これは働くことがシニアのメンタルヘルスによい影響を与えることを示唆している。
若い起業家が成功しにくい原因とは
若いうちは勢いが有り余るほどです。
攻撃面でグイグイ会社を引っ張りますが防御面は弱いのが通常です。
財務会計知識に乏しいのです。
まさしくワタクシもこれに当てはまっていました。
だからこそ財務会計知識に長けている若い起業家は成功しやすくなります。
お金の流れをきちんと把握しているのは何よりも強いのです。
そして「交渉力」です。
交渉事の多くなる経営者にとっては物事を優位に進める力がないことには事業が拡大できません。
ワタクシはさらに童顔だったため非常に苦戦した方だと思います。
多少、ハゲて貫禄ついた方がいいな、、、なんて思ったりもしていました。

若手経営者は浮き足立っている
近年は企業ブームで猫も杓子も起業しています。
軽い気持ちで事業をスタートするサラリーマン起業家もたくさんいます。
しかし、リスクを取らないで起業している人はやはり信用力に欠けて浮き足立っています。
個人でコンサルタントまがいみたいな人やコーチングなどの身一つでお仕事している人たちです。
少し前に流行った「意識高い系」の人々もまさにそうです。
カタカナ言葉をよく使い、自己啓発書を愛する若者です。
ネットビジネスや仮想通貨ビジネスなど怪しい雰囲気を出している職業などに関わっている人もそうです。
極端に言えば、、、逃げようと思えばすぐ逃げれるようにリスクをとってない人たちは言葉に重みがありません。
しかし、飲食店経営など設備投資をしている人などはそう簡単に撤退できません。
そういう身が重い人の方が言葉に重みが出てきます。
しっかりリスクを取っているからです。
簡単に起業できる時代だからこそリスクを取っている人間の信用力は強いものがあります。
おわりに
しかし、若手経営者は有り余る体力とモチベーションを武器に急成長させるパワーを持ち合わせています。
ちょっとやそっとの失敗ではへこたれないところがいいところです。
それなのに、若いのに落ち着いた雰囲気を出しているのも違和感があります。
失敗から学ぶことができるのも若いうちだけなのです。
中年になってガンガン失敗していたらただのダメなヒトです。
スティーブジョブズも若い時にいっぱい失敗をしています。
そしてiPhoneを発表したのは彼が52歳の時なのです。
やはり中年になってからの方が成功しやすいのが良くわかります。
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