最近80年代ブームが来ているようです。
80年代に流行った楽曲が見直されていたり、ファッション分野でもそうです。
ファミコン画面のようなTVCMもよく見かけます。
そんな80年代デザインをマーケティングに生かす動きも見られます。
懐かしさから注目を集めさせ、販売にうまくつなげているようです。
それが「ノスタルジアマーケティング」です。
そんな懐かしいデザインを見てマーケティングのヒントにしていきましょう。

ノスタルジアマーケティングーあの恥ずかしい『ギョウ虫検査』が終了だと

平成28年度よりあのシールでペタっとするギョウ虫検査が終了とのことです。
昭和33年から始まったのですが、当時は寄生虫感染率は30%弱だったのが近年は1%以下で、もはや検査の必要性がなくなってきたとのこと
↓こういうヤツ

お尻にペタっと貼って、学校に持って行って提出。
男子なら平気だけど、女子にとっては恥ずかしかったことでしょう。
ましてや、検査で異常があった生徒はホームルーム中に先生に名前を呼ばれ、病院に行くように言われていました。
小学生とは言え、とてつもない辱めです。
昔は非情だったなと思い返します。
昔は、駄菓子屋のヤッスーイ、何が添加されてるかわからない食品がいっぱいだったけど、近年は食品の変化によって感染率の減少ということですが、時代を感じますね。
しかし、検査のあのセロハンの感覚、、、もう現代では必要ないんですねえ。。。

そして、コレ、、、

サンリオみたいなファンシーショップで商品購入した女の子がこの包み紙をよく持ってたような気がします。
なんと販売しているようです。

ノスタルジアマーケティングーそれが「ノスタルジアデザイン」

懐かしいデザインこそが「ノスタルジアデザイン」と呼ばれ「ノスタルジアマーケティング」の所以なのです。
懐かしさには「思い入れ」があるものです。
その「思い入れ」を刺激することが購買意欲をそそります。
視覚で訴求し、嗅覚でも訴求することができれば完璧なのです。

懐かしのデザインは過去からのインスピレーション

ブランディングと製品デザインは、過去のトレンドから引き継がれています。
最近のデザイン界の多くは、タイムマシンに足を踏み入れて後退したようです。
80年代風のパッケージが幅を利かせています。
ペースの速いように見えるデジタルの世界では、このノスタルジアデザインの美学は十分な持続力を持ち続けています。
製品デザインや技術プラットフォームに影響を与え始めています。
ビデオ ゲーム コンソールの「Playdate」は、白黒のグラフィックスとアナログクランクコントロールが特徴です。
メタバース コミュニティ プラットフォーム「Gather」のユーザーは、8ビットのアバターとして対話します。
ゲーム スタジオの 「Lexaloffle」 は、開発者がゲームを作成して仮想の「カートリッジ」で共有できる「ファンタジー コンソール」は新しいテクノロジーを利用しながら昔ながらのゲームを模倣しています。
しかし、懐かしいデザインは、ブランドがそれを将来も使い続けるのに十分な力を持っているのでしょうか?

古びた温泉旅館なんてのも

近年はインバウンド需要で旅行業は盛んです。
一方閉業していく旅館なども多いものです。
長年営業していたのですが、宿の経年劣化でどうにも修繕か立て直しを迫られているトコロも非常に多いのです。
しかし、設備投資まで手が回らず廃業の憂き目に遭ってしまうのです。
お金を払って泊まった宿の露天風呂の塀が壊れていたり、お茶を飲むたびに台がグラグラしたりしたらイヤな気持ちになると思います。
それが、「そういえば私が子供の頃は、こんなおおざっぱな感じだったな…」という記憶が蘇り、「なんか昭和っぽくて懐かしいな、楽しいな」と思ってしまうのです。
人は、昔懐かしいものを好意的に感じてしまいます。
もちろん宿なので清潔感は大切にしないといけませんが、経年劣化をうまく活かすテクニックを学んでDIYしてみるといいかもしれません。

ノスタルジアマーケティングー振り返りと購入

ある調査によると、英国の90%の人々が「以前の様子を懐かしく思いながら、多少なりともしばらくの時間を過ごしている」ことが示されました。
こうした温かくも曖昧な感情は、購入の決定に影響を与える可能性があります。
調査対象者のほぼ半数が、過去を思い起こさせる広告を楽しんでいると述べており、これらのノスタルジックな広告を楽しんでいる人の5人に1人は、それが購入するものにも影響を与えていると述べています。
別の研究によると、懐かしさを感じている人は、欲しいものに喜んでお金を払います。
懐かしさは人々をより単純に過去時代に結びつけるという考え方です。
これは、経験したことのない時代にも当てはまります。
多くのミレニアル世代およびZ世代に焦点を当てたブランドは、70年代および80年代を参照して、「懐かしさ」を呼び起こしたりします。

過去現在

懐かしさの本質は「感情的な遊び」であり、それがパンデミック中の過去2年間で爆発的に広がった理由でしょう。
パンデミックの間、ノスタルジックなマーケティングのトレンドが本当に広がり、感情的な反応と話題を引き起こしながら、本当に欠けていた喜びで人々を満たしたのです。
特定の製品カテゴリが、食品や飲料におけるアダプトゲン (体がストレスを管理するのに役立つハーブやキノコなどの天然物質) の台頭など、新しい領域に進化するにつれて、ノスタルジックなブランディングは、なじみのない成分に親しみを持たせることもできます。
ブランドの使命はアクセシビリティであるため、クールでトレンディなどではなく、包括的であると感じられるデザインに傾倒すべきなのです。

タイムレスなデザイン

しかし、ギミックに手を出すのは簡単で、アイデンティティを作ろうとしている小さなブランドにとっては、長持ちするものを作ることが不可欠です。
ノスタルジックなブランディング戦略に古いロゴ、グラフィックス、またはカラー パレットの再利用が含まれる場合、焼き直しではなく、以前の時代へのコールバックのように感じる必要があります。

強力なストーリーと明確な戦略を持っていることを確認してください。
顧客は依然としてノスタルジアに引き寄せられると信じていますが、中小企業にとって重要なのは、懐かしさをデザインにどのように組み込むかを考えることです。
たとえば、レトロ スタイルのイラストとモダンなフォントを組み合わせてみたりとかです。

ノスタルジアマーケティングの効果を最大化する方法

現代のマーケティング戦略の中で、ノスタルジアマーケティングは多くの企業が注目する手法の一つとなっています。
この戦略は、消費者の過去の経験や記憶を呼び起こし、懐かしさを利用して購買意欲を高めることを目的としています。
特に、80年代や90年代に流行した要素を取り入れることで、消費者の感情に訴え、購買行動を促す効果が期待できます。
ここでは、ノスタルジアマーケティングの効果を最大化するための具体的な方法について解説します。

ノスタルジアと購買行動の関連性

ノスタルジアは、消費者の心に強い影響を与える感情の一つです。
特定の時代や経験に結びついた思い出は、消費者に安心感や幸福感をもたらし、その結果、購買行動に結びつくことが多いのです
たとえば、ある調査によると、懐かしさを感じる広告に触れた消費者の多くが、その商品に対して好意的な感情を抱き、購入意欲が高まるという結果が出ています。

特に、ミレニアル世代やZ世代は、自分たちの幼少期や青春時代の記憶を大切にする傾向があります。
そのため、これらの世代に向けた商品やサービスを提供する企業が、彼らの記憶に訴えかけるデザインやメッセージを取り入れることで、効果的に購買行動を促進することができます。

視覚と感覚を刺激するデザイン戦略

ノスタルジアマーケティングの効果を最大化するためには、視覚と感覚に訴えるデザイン戦略が重要です。
懐かしいロゴ、色使い、フォントなどを使用することで、消費者の視覚を通じて懐かしさを感じさせることができます。
例えば、80年代風のパッケージデザインや、昔ながらの広告スタイルを採用することで、消費者に強い印象を与えることが可能です。

さらに、視覚だけでなく、他の感覚も刺激することが効果的です。
例えば、特定の香りや音楽を利用して、消費者に過去の経験を思い出させることができます。
これにより、商品やサービスが消費者の記憶と結びつき、ブランドに対する親近感や信頼感を高めることができます。

成功事例から学ぶノスタルジアマーケティングの応用

ノスタルジアマーケティングの成功事例としては、いくつかの企業が挙げられます。
例えば、コカ・コーラは、昔のガラス瓶のデザインを復刻させることで、消費者に懐かしさを感じさせ、その結果、販売数を大きく伸ばしました。
また、ナイキは、1980年代に流行したスニーカーを再発売し、若年層だけでなく、その時代を知る世代にも広く支持されました。

さらに、デジタルメディアでもノスタルジアマーケティングが成功を収めています。
例えば、あるSNSキャンペーンでは、8ビットのグラフィックスを使用し、80年代のゲームを彷彿とさせるデザインを採用しました。このキャンペーンは、若年層と中高年層双方に強い共感を呼び起こし、話題を集めました。

これらの成功事例から分かるように、ノスタルジアマーケティングを効果的に活用するためには、ターゲット層の過去の経験や記憶を深く理解し、それをデザインやメッセージに反映させることが重要です。

中小企業向けノスタルジアマーケティング事例集

ノスタルジアマーケティングは、大手企業だけでなく、中小企業やローカルビジネスにとっても効果的な手法です。
消費者の心に深く刻まれた過去の記憶や経験を呼び起こすことで、親近感や信頼感を得ることができ、結果として売上の向上につながります。
今回は、中小企業が実践できるノスタルジアマーケティングの成功事例をいくつかご紹介し、その応用方法について解説します。

ローカルビジネスでの成功事例

ローカルビジネスにおいて、ノスタルジアマーケティングは地域に根ざしたブランド作りの一環として効果を発揮します。
例えば、地方の古い商店街や飲食店が昭和レトロな雰囲気を取り入れた内装やサービスを提供することで、地元住民だけでなく観光客にも人気を博しています。

ある地方の老舗食堂では、店内に昭和時代のポスターや家具を配置し、メニューにも当時の定番料理を復刻させました。
これにより、訪れる人々に昔懐かしい雰囲気を楽しんでもらい、SNSでも話題になりました。
結果として、観光地としての認知度が高まり、売上が大幅に増加しました。

このように、地域特有の歴史や文化を活かしたノスタルジアマーケティングは、ローカルビジネスにおいて非常に有効な手段です。
地域の住民に親しまれ、観光客にも独自の体験を提供できる点がポイントとなります。

デジタルメディアでのノスタルジア活用

デジタルメディアにおいても、ノスタルジアを取り入れることで、効果的なマーケティングを展開することが可能です。
特に、SNSやウェブサイトでのキャンペーンにノスタルジア要素を加えることで、幅広い世代にアピールすることができます。

ある中小企業は、1980年代風の8ビットグラフィックスを用いたキャンペーンを展開しました。
このキャンペーンでは、懐かしいデザインのバナー広告や、昔のゲームを彷彿とさせるインタラクティブなコンテンツを用意し、多くのユーザーの関心を引きました。
結果として、ターゲット層であるミレニアル世代とZ世代からの支持を獲得し、商品の売上も向上しました。

デジタルメディアにおけるノスタルジアマーケティングの強みは、視覚的なインパクトを与えるだけでなく、消費者とのエモーショナルなつながりを築ける点にあります。
これにより、ブランドへの忠誠心を高め、リピーターを増やすことが期待できます。

低コストで始めるノスタルジアデザイン

中小企業にとって、限られた予算で効果的なマーケティングを行うことは大きな課題です。
しかし、ノスタルジアマーケティングは、必ずしも高額な投資を必要としません。
むしろ、クリエイティブな発想と工夫次第で、低コストで始めることが可能です。

例えば、既存の商品パッケージを少し変更するだけでも、ノスタルジア効果を発揮することができます。
ある食品メーカーでは、1980年代に人気を博した商品のパッケージデザインを再現し、期間限定で販売しました。
これにより、昔の消費者層に懐かしさを感じてもらい、さらに若年層にも新鮮さとして受け入れられました。
これによって、広告費を抑えつつも大きな話題を呼び、売上増加に貢献しました。

また、店舗の内装をノスタルジックに演出する場合も、DIYを活用することでコストを抑えることができます。
古い家具や装飾品を再利用したり、レトロな看板を手作りすることで、低予算でも十分にノスタルジックな雰囲気を演出できます。
これにより、顧客に親近感を持たせると同時に、SNSでの拡散効果も期待できます。

おわりに

昭和レトロなどを模した街並みの構築が増えてきて、いろんな地方で展開しています。
駄菓子屋さんなんかは最近ではかなり増えていますよね。
やはり懐かしさはビジネスになるのです。
ノスタルジアマーケティングで売上アップできるように考えましょう。

ノスタルジアマーケティングは、中小企業にとって強力なツールとなります。
ローカルビジネスにおいては、地域の歴史や文化を活かし、消費者との深いつながりを築くことが可能です。
デジタルメディアを活用することで、視覚的なインパクトとエモーショナルなつながりを強化し、幅広い世代にアピールできます。
また、低コストで始めることができるため、限られた予算でも効果的なマーケティングが実現します。

中小企業は、ノスタルジアを活用したクリエイティブな戦略を展開し、消費者に新しい体験を提供することで、競争の激しい市場で差別化を図ることができるでしょう。
ノスタルジアマーケティングを活用して、ブランドの魅力を最大限に引き出し、ビジネスの成長につなげていきましょう。

◾️ちなみに、80年代PC以外にも視覚的に懐かしいデザインによるプロモーションもあります。こちらのノスタルジアマーケティングー懐かしいデザインをアナタは覚えてる？？から確認してください！
→ノスタルジアマーケティングー懐かしいデザインをアナタは覚えてる？

◾️五感に訴えかける懐かしいプロモーションが音楽です。こちらの地域限定！懐かしい音楽を活用した効果的なプロモーション手法デザインから確認してください！
→地域限定！懐かしい音楽を活用した効果的なプロモーション手法

◾️80年代PCの勢いはバブルを象徴するようなものでした。そんな80年代PCを生かしたプロモーションはこちらのレトロPCを活用した80年代風マーケティング戦略から確認してください！
→レトロPCを活用した80年代風マーケティング戦略