
目次
はじめに
クーポン共同購入サイトがおせち事件で有名になったのは2011年です。
フラッシュマーケティングと言ってもてはやされたものです。
『GROUPON(グルーポン)』がまず日本に進出してきました。
そして、リクルートが『ポンパレ』をスタートし、クーポン共同購入サイト市場も盛り上がり、いろんなサイトが立ち上がりました。
しかし、今はかなりのサイトが消滅しています。
フラッシュマーケティングの終焉ーグルーポン、ポンパレの現状
大手2社は終了、販売停止のお知らせを発表しています。
グルーポン:ショッピングのクーポン販売終了について

【重要なお知らせ】
2020年9月28日をもちまして弊社ウェブサイト及びアプリでのクーポン販売を終了いたします。
長きにわたり、グルーポンのサービスを皆様にご提供できましたことを嬉しく思います。
ご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
ご購入済みのクーポンは以下期限までご利用いただけます。
■有効期限 2020年12月27日以前のクーポン
クーポンに記載の有効期限までご利用いただけます。
■有効期限 2020年12月28日以降のクーポン
2020年12月27日が有効期限となります。それまでにご利用いただきますようお願いいたします。
ポンパレ:「ポンパレ」からの大切なお知らせ
コチラも下記引用ですが、過去のサイトに表記されていました。
突然ではございますが、このたび「ポンパレ」は、運営方針を大きく変更することとなりました。
2017年4月25日(火)より、定期的な新着チケットの販売をいったん停止し、
現状の形でのチケット販売は、5月15日(月)12:00までとなります。
ご利用の皆様には、何卒ご理解のほど、お願い申し上げます。
コチラ、「ポンパレ」も現在は「ポンパレモール」としてショッピングモールを運営しています。

リクルートも楽天やYahooみたいに帝国を築くのでしょうか?
全てのサービスを拡充して顧客をキープするのでしょうか?
リクルートは他の会社と違って頭脳派の会社です。
存在としてはちょっと怖いもんです。
ポンパレはリクルートの他事業との連携を模索するとのことでしたのですが、ショッピングモールとはちょっと残念な気が、、、。
もともとこのクーポン共同購入サイトはインターネットとの相性が良く、オークションみたいに市場が広がっていくのではとの憶測もありました。
実際、アメリカでは好調のようでグルーポンの株価は堅調です。
リクルートのポンパレも赤字ではなかったのでしょうけどそんなに儲からないビジネスモデルだったんでしょうね。
そもそも、クーポン共同購入サイトの目的から逸脱してしまって改善されなかったからかもしれません。
クーポン共同購入サイトの客層に問題があるのではないかと思います。
フラッシュマーケティングの終焉ーグルーポン、ポンパレ以外のクーポンサイトは?
グルーポン、ポンパレ以外ではどうなっているのでしょうか。
GMOの「くまポン」
GMOという大資本が運営してるということで生き残っているようです。
でもあまり勢いはないような、、、
ちょっと高級な「LUXA」
「LUXA」は現在でも比較的動きはある方です。
売上もある程度キープしているように見受けられます。
やはりターゲットをきちんと定めてリッチ層を狙っていることが功を奏しているのかなと思われます。
楽天の「RaCoupon」
コチラもいつの間にか終了してしまってます。
クーポンサイトは違う会社に譲渡されたりしたみたいですが、現在はなくなっているようです。
楽天もいろんなサービスを立ち上げてはどんどん消えていくもんですね。
今は楽天市場で使えるクーポンを掲載しています。
それにしても100近くあったクーポンサイトもたったのこれだけです。
あっという間に衰退するもんですね。
競争が激しかったのである程度の混乱は想定できたものの、大手2社のグルーポンとポンパレの撤退は何を意味するのでしょうか?
フラッシュマーケティングの終焉ーサイト利用者とクーポン販売店舗の思惑の乖離
クーポン共同購入サイト利用者は少しでも安い商品やサービスを購入したくてサイトを常にチェックしています。
そして、クーポンを販売している店舗やホテル、旅館などのサービス提供者は新規顧客獲得のために安売りをします。
新規客を獲得してリピートにつなげたいという思惑があるのです。
商売というのはほとんどがリピートしてくれないことには利益が出ない構造になっています。
リピートして欲しいがために初回限定で割引するのが常です。
しかし、サイト利用者はその思惑通りの動きにならないのです。
初回限定のクーポンを獲得してもリピートに繋がりません。
また、クーポンを求めて回遊するのです。
価格で決断した購入者は価格にしか響かないものなのです。
それがインターネットでは特に顕著になります。
はっきり言うと、サイト利用者はクーポン提供側の店舗などにとっては招かれざる客に近いのです。
サイトという閉ざされた空間内での競争でパイを取り合っているだけのことで市場が広がっていないのが一因です。
サイト利用者が増えないとクーポン提供側の店舗などにとっては売り上げの増加は望めないのですが、頭打ちになってしまったのが現状でしょう。
フラッシュマーケティングの終焉ーアメリカ本土も業績下降気味
さすがネット企業のグルーポン。
利益率は依然として高いものの売り上げは下降気味で株価も低迷しています。
2019年10-12月(第4四半期)の売上高は6億1230万ドル(約670億円)と、前年同期比23%の減収ということで急激に下降しています。
やはり売り上げが下降していることで成長性に期待ができずフラッシュマーケティングの終焉を感じさせます。
現在の事業に関連する新しい収益体をリリースできていない現状では日本のクーポンサイトも同じ流れをたどることでしょう。
おわりに
渋谷や新宿などの都心の飲食店や美容室なども激戦でなかなかリピート客が育ちません。
常に新規客で回してるという話をよく聞きます。
この恐ろしいスパイラルはお店の寿命を短くします。
そして宣伝広告費が上昇し、客単価は下落傾向です。
クーポン共同購入サイトのビジネスモデル自体は画期的で素晴らしかったのです。
しかし、もう一歩、リピート客を育てるための施策が必要だったのでしょう。
フラッシュマーケティングの終焉はあっという間の出来事でした。

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